スパッタリング技術用語

ロータリーカソード

スパッタプロセスを用いて、量産を行う時に、大きな課題の一つはアーキングを無くすことである。アーキングが生じると生産上の大きな問題となる。ロータリーカソードは、全面エロージョンのために、非エロージョン領域をおおよそ除去できるため、+電荷の堆積を防ぎ、アーキングの可能性を減少可能である。デュアルカソードとして、利用する場合も増えている。また、Cu,Alなどの材料では、バッキングプレートを使わずそのままカソードとして使うことでカソード加工費を安くできる。

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左図は、円筒型をした、回転カソードである。磁石は内部に固定され冷却水に浸かっている。最外周にあるのがターゲットであり、これが回転する。そのため利用率は、80%以上となるが、ターゲット価格が高くなる。回転カソードの最大のメリットは、全面エロージョンになるので、アーキングを減らせて歩留まりアップができることである。




ロールコーター

フレキシブル基板をスパッタするときに用いるコーターであり、ロールに巻いた基板を巻き出し、巻き取るまでの間にスパッタを行う。PETやポリイミドなどのプラスチックフィルムの成膜に使われる。金属箔や最近では薄くフィルム状に成型したガラスの成膜も検討されている。

ヒラノK&E社 カタログ

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ロールコーターの実験機の一例。フィルムは、内部に水分を保持しており、また表面にも付着している。成膜前に、通常真空中で巻き直しをし、その後プリトリートメント(ボンバード)を行って、表面からの水分子除去、クリーニング、親水化を行う。このプリトリートメントは、重要な工程である。